広告SEOとは?Google広告はSEO対策に影響する?
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要約
- Google広告やAdSenseなどのエコシステムへの積極的参加が、オーガニック検索順位に間接的に好影響を及ぼす可能性が指摘されている。
- Google側は広告収益や利用データ精度向上を通じてエコシステム全体を強化でき、結果としてユーザー・サイト運営者双方にメリットが生まれる。
- 実例として、広告導入後に特定キーワードで圏外から上位へ浮上するケースが観測されており、コンテンツ以外の要素もSEO評価に関与し得る点が示唆される。
注意
本稿でご紹介した手法は、あくまでも検証を目的とした実験であり、その実施を推奨するものではございません。
広告SEO出現の背景と概観
2024年後半、特に10/20~23あたりで検索結果の順位が大きく変わったと報告されました。
この期間中、ほぼ圏外だったサイトが、Google広告を使い始めた後に急に上位へランクインしたケースが見られ、「広告を出すと順位が上がるの?」という疑問が浮上しています。
ここから「広告SEO」という新たな仮説が生まれ、SEO業界で少しずつ話題になり始めています。
Google広告優遇かよぉ…。
— 柏崎 剛 | SEO対策 (@tkashiwazaki2) November 13, 2024
広告SEOとは?
「広告SEO」とは、正式な定義があるわけではありませんが、Google広告やAdSense、プライバシー保護策などGoogleが推すサービスを活用することで、検索順位にプラスの影響が出るかもしれないという仮説的な考え方です。
これまでSEOといえば、良質なコンテンツ、被リンク、サイトの操作性といった要素がメインでした。しかし最近は、広告を出してGoogleにとって望ましい形でサイトを運営すると、なぜか順位が改善したような事例がちらほら報告されています。
もちろん、これは確固たる証拠や公式見解があるわけではないため、あくまで可能性の段階です。ただし、観測された事実がある以上、無視できない動きとして注目されています。
隠してたわけではないけど、ちょいちょいバレ始めたので少しずつお話していきましょう。
確かにこっそりではありましたが、G広告を回してます。
サイトを見てくれてる人は気づいているかもですが、AdSenseも導入しました。… pic.twitter.com/Z75weSz8nT— 柏崎 剛 | SEO対策 (@tkashiwazaki2) December 7, 2024
Googleエコシステムが普及するGoogleのメリット
Googleは検索エンジンだけでなく、広告配信やYouTube、Googleマップ、Analyticsなど、多彩なサービスを提供しており、これらは「Googleエコシステム」と呼ばれる大きな仕組みを形成しています。
サイト運営者がGoogle広告を活用し、AdSenseを導入し、プライバシー対策や解析ツールを使うほど、Google側もユーザー行動を詳細に把握できます。これによりGoogleは広告収益が安定し、プライバシー保護やユーザー利便性など理想とするウェブ環境を整えやすくなるのです。
結果として、Googleエコシステムへの貢献度が高いサイトは、間接的に優遇されているような印象を与える状況が出てきています。これが「広告SEO」現象を支える一つの背景と考えられます。
Googleの広告とSEOの考え方の考察
Googleは「広告出稿が直接オーガニック検索順位を上げることはない」と公式に言及しています。しかし、広告を出すことでブランド名やサイト名が多くのユーザーの目に触れ、その結果、指名検索が増えたり、再訪問率が向上したりすることは考えられます。
指名検索や再訪問率が増えると、「このサイトはユーザーに求められている」とGoogleが判断しやすくなり、間接的に順位上昇につながるかもしれません。また、AdSenseを使うとユーザー行動がより正確にGoogleに把握され、サイトの評価精度が増す可能性もあります。
さらに、Privacy Sandbox関連の施策に前向きなサイトなら、「今後のウェブ標準」に寄り添う形で評価を受けやすくなるかもしれません。こうした要素が積み重なって、広告を含むGoogleエコシステムの利用が結果的にSEOにも好影響を及ぼすのではないか、というわけです。
評価変動への取り組み
当サイトは、2024年10月下旬の順位乱高下を受けて11月上旬から広告を導入したり、Google関連サービスの強化に踏み切りました。その結果、今まで一度も上位を獲得できなかったビッグキーワード(たとえば「SEO」や「SEO対策」)で突然順位が付き始めました。
もちろん、これは1つの事例であり、コアアップデート(November 2024 core update)など他の要因も重なっている可能性はあります。それでも、コンテンツに大きな変更がないのに順位が上がった点は、「コンテンツ以外のファクター」を考えるきっかけになります。
今後、Googleはプライバシー保護や新しい広告モデルに力を入れていくと見られ、Googleエコシステムへの参加はますます重要になるかもしれません。単純なコンテンツ制作だけでなく、どのようにGoogleのサービスと付き合うかが、SEO戦略における重要な指標になる可能性があります。
まとめ
「広告SEO」は、広告やGoogleサービスを活用すると、なぜか検索順位が良くなる「かもしれない」という、まだ仮説段階の考え方です。
確固たる証拠や明文化されたルールはありませんが、ブランド認知やユーザー行動、データ精度向上、そしてGoogleエコシステム全体への貢献などが複雑に絡み合うことで、自然検索にも影響が及ぶ可能性があります。
これからは、純粋なコンテンツSEOだけでなく、Googleサービスとの上手な付き合い方も含め、より総合的な戦略が求められる時代になるかもしれません。
直近の感想
進捗は柏崎剛のX(旧ツイッター)で公開しております。
あ、なんか順位が下がってきた。
一時的に上がって、大きく落とすリスクがありそうので、やっぱりGoogle広告はやらない方がいいかなと、個人的に思いました。
今のところの感想です。#広告SEO
— 柏崎 剛 | SEO対策 (@tkashiwazaki2) December 9, 2024
この記事の執筆者・監修者。当サイトの運営者で、目からウロコのSEO対策「真」常識の著者。主にSEOの考え方について、現場での経験から、どのようにGoogle検索エンジン対策を行えばよいかを具体的に解説できるよう努めています。再検索キーワード調査ツール、トピッククラスター構築ツール、共起語検索ツール、競合キーワード調査ツール、キーワード候補調査ツール、検索ボリューム調査ツール、見出し抽出ツール、サジェストキーワード取得ツール、MEO順位チェックツールの考案者であり開発者。更に詳しくはプロフィールをご覧ください。SEO対策のお仕事に関するご依頼・お申し込みは、こちらのフォームから承っております。