発リンクとは?効果的な書き方と被リンクとの違いを解説
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要約
- 自サイトから他サイトへ発リンクを設置することで、ユーザーが追加の情報にアクセスしやすくなり、コンテンツの信頼性や利便性を高められます。
- 発リンクは、ユーザーに有益な情報源を示し、利便性を向上させる役割があります。一方、被リンクを受けた場合、検索エンジンが信頼性や権威を評価します。
- 発リンク設置時は、リンク先の関連性・信頼性の確認、nofollow属性の活用、わかりやすいアンカーテキスト、target=”_blank”の設定などを意識した対応が求められます。
発リンクとは
発リンク(外部リンク、outbound link)とは、自身のウェブサイトから他のウェブサイトへ向けて設置されるリンクを指します。これらのリンクは、ユーザーに関連情報を提供したり、コンテンツの信頼性を高めたりする目的で使用されます。
外部への発リンクと内部への発リンク
発リンクは、外部のウェブサイトへ向けた発リンク(外部リンク)と、自身のウェブサイト内の他のページへ向けた発リンク(内部リンク)に分けられます。それぞれに異なる役割があり、SEOへの影響も異なるため、目的に応じた使い分けが求められます。
外部リンクは、自身のウェブサイトから他のサイトへ向けて設置されるリンクです。一方、内部リンクは、ウェブサイト内の別のページへ向けて設置されるリンクを指します。
外部リンクを利用すると、自身のサイトで取り扱っていない話題や一次情報を補足でき、ユーザーに信頼性の高い情報を提供することが可能です。また、内部リンクを適切に設置することで、サイト内にある関連コンテンツへスムーズに案内することができるため、ユーザーの利便性を高めるとともに、検索エンジンにサイトの構造を伝える効果も期待できます。外部リンクと内部リンクにはそれぞれ異なる役割があるため、適切に使い分けることが必要です。
SEOにおける発リンクの影響と効果
信頼性のある外部情報への発リンクを設置することで、自身のコンテンツで述べた主張や情報に対する裏付けを示すことができます。読者にとって内容の説得力が増し、信頼性の向上にもつながります。また、読者が興味を持ったテーマについて、関連資料や追加情報を簡単に確認できるようになるため、ユーザー満足度が高まり、より良いユーザーエクスペリエンスを提供できます。
外部リンクを貼りすぎることのデメリット
あまりに多くの外部リンクを設置してしまうと、ページのエンゲージメントが低下するリスクがあります。ユーザーがリンク先に移動してしまうことで、元のページに留まる時間が短くなり、サイトの目的が達成されにくくなる場合があります。そのため、ユーザーの利便性を最優先に考え、適切なバランスでリンクを配置することが求められます。
また、見当違いなテーマへの発リンクは、SEOとユーザー体験の両方に悪影響を及ぼします。こうしたリンクはコンテンツの一貫性を損ない、ユーザーに「なぜこのリンクがここにあるのか?」と疑問を抱かせる可能性があります。Googleなどの検索エンジンはリンクの意図に注目しているため、関連性の低いリンクは評価を下げる要因となり、SEO効果が薄れる可能性があります。
さらに、リンクの意図が不明確である場合、スパムサイトと誤解されるリスクもあります。ユーザーがリンクをクリックした際に、期待とは異なる関連性のないサイトへ遷移すると、満足度が低下し、離脱の原因となることがあります。
外部リンクを設置する際は、コンテンツのテーマや目的と関連性があるリンクを選び、リンク先の情報がユーザーにとって有益であることを確認する必要があります。適切なリンク配置は、ユーザー体験の向上やサイトの信頼性向上に役立つでしょう。
被リンクと発リンクの違い
被リンクと発リンクは一見似た概念ですが、SEOにおいてはそれぞれ異なる役割と影響を持ちます。
被リンク(バックリンク)とは
被リンクとは、他のウェブサイトから自身のサイトへ向けられたリンクのことを指します。被リンクは、リンク元からリンク先へ「リンクジュース」と呼ばれる評価を伝える役割を果たします。
つまり、高品質なサイトからの被リンクを多く得ることで、Googleはそのサイトを「信頼されているサイト」として評価しやすくなります。
被リンクについてさらに基礎から詳しく知りたい方は、下記の記事をご一読ください。
発リンクについてはすでに説明しましたが、被リンクとの違いを以下に整理します。
被リンク | 発リンク | |
定義 | 他サイトから自サイトへのリンク | 自サイトから他サイトへのリンク |
役割 | サイトの信頼性や権威を示す指標 | 関連情報の提供やコンテンツの信頼性を補強 |
SEOへの影響 | 検索順位の向上やサイトの信頼性向上に寄与 | コンテンツの関連性を強化し、ユーザーの利便性を向上 |
リンクジュース | サイトに流れ込む | 他サイトに分散する |
発リンクのチェック方法
発リンクを確認することで、自サイトの「どのような発リンクを設置しているか」「内部リンクの構造がどのようになっているか」を把握できます。リンク構造を可視化し、必要な改善につなげることが可能です。
さらに、競合サイトがどのような発リンクを設置しているか、また内部リンク構造をどのように設計しているかを分析することで、競合からリンク設計や成功モデルを学ぶことができます。
以下に、発リンクをチェックする具体的な方法を解説します。発リンクの調査を検討している場合にぜひ活用してください。
Ahrefs(エイチレフス)
Ahrefs(エイチレフス)は、被リンクだけでなく発リンクの状況を確認できるSEOツールです。自サイトだけでなく、競合サイトの発リンクも分析可能です。
調べたいURLをAhrefsの検索バーに入力し、【発リンク】メニューを選ぶと、次の項目が確認できます。
- リンク先のドメイン
発リンクが向かっている外部サイトのドメイン。 - 発信アンカー
リンクに使われているアンカーテキスト。 - 発リンク
発リンクの総数。 - リンク切れ
リンク先が無効になっているリンク。
この機能を使えば、どの外部サイトにリンクを貼っているのかや、リンク切れの有無を簡単に確認できます。また、競合サイトの発リンクを分析することで、自サイトのリンク設計に役立てることもできます。
Screaming Frog SEO Spider Website Crawler
Screaming Frog SEO Spiderの公式サイトにアクセスし、「ダウンロード」ボタンをクリックしてください。
ダウンロードをクリックすると、利用可能なバージョンが一覧で表示されます。
今回はMac用のダウンロードについて説明します。macOSをお使いの場合は、使用しているチップに応じて以下のオプションを選択してください。M1チップ搭載モデルの場合は「Apple Silicon」、Intel CPU搭載モデルの場合は「Intel」を選んでください。
ダウンロードが完了したら、インストーラーを実行してください。
次に、利用規約が表示されますので、内容に同意の上で進めてください。
以上の手順を完了すると、Screaming Frog SEO Spider Website Crawlerを使用できるようになります。
画面上部にある「Enter URL to spider」フィールドに、クロールしたいサイトのURLを入力してください。その後、「Start」ボタンをクリックするとクロールが開始されます。クロールが100%完了すると、作業終了となります。
当サイト「SEO対策研究室」を調査してみました。画面上部のタブから【External】をクリックすると、発リンクの設置先やその数を確認できます。
SEOチェキ!
SEOチェキ!は、無料で手軽に利用できるSEO分析ツールです。近年、機能が一部縮小され、GoogleおよびYahoo!の被リンク数表示機能は終了しましたが、発リンクの確認機能は現在も利用可能です。
まずはSEOチェキ!のサイトにアクセスし、URL欄に発リンクを調べたいURLを入力して「チェック」ボタンを押してください。
「ページ情報」の「発リンク数」欄の「全ての発リンクを見る」を押します。
ここで、発リンクの総数を確認できます。外部リンク数、内部リンク数、nofollowリンク数が一覧で表示され、画面を下にスクロールすると、発リンクに使用されているアンカーテキストとリンク先のURLが表示されます。
発リンクを設置するケース
発リンクを設置するのに適した場面とは、どのような場合でしょうか。以下に具体的なケースを紹介します。
情報源の信頼性を裏付ける場合
データや統計情報、調査結果を引用する際は、情報の正確性や信頼性を示すために、元となる情報源へのリンクを設置します。この場合、発リンク先は信頼性の高いサイトを選択してください。たとえば、省庁の公式サイト、学術論文、信頼性のあるPDFドキュメントなどが適しています。
また、関連するテーマを詳しく解説している外部サイトにリンクを設置することで、ユーザーが情報を深く理解する手助けをすることができます。
ガイドラインや規制に関する情報を示す場合
法律や規制が関わる分野では、ガイドラインや法規に関する公式情報源へのリンクを設置することで、読者が最新の情報にアクセスできるようにします。このようなリンクは、情報の裏付けとして信頼性を示し、ユーザーに安心感を与える効果もあります。
また、引用を適切に使用することで、自分が書いた文章と他の情報源からの文章を明確に区別できます。引用の形式を守り、正しく活用することで、Googleに対しても正確な引用として認識されやすくなります。
発リンクを設置するときに注意すること
発リンクは、SEOやユーザー満足度を向上させるために適切に設置することが求められます。その際には、以下のポイントに注意してください。
リンク先の関連性と信頼性の確認
リンク先がスパムサイトや広告が過剰に多いサイト、有害な情報を含むサイトでないことを確認しましょう。信頼性の高いドメイン(政府機関、教育機関、大手メディアなど)を優先して発リンクを設置することで、読者に安心感を与えることができます。
rel属性
リンク先に「nofollow属性」を付与するかどうかを検討しましょう。この属性を付けることで、リンクジュース(リンクの評価価値)がリンク先に渡らないように制御できます。特に、信頼性が低いサイトや広告リンクの場合に有効です。
nofollowについてはこちらの記事を参考にしてください。
アンカーテキストはわかりやすく設置する
発リンクを設置する際、アンカーテキストは直感的でわかりやすいものにしましょう。
「クリック」や「こちら」など漠然とした表現ではなく、リンク先の内容を具体的に表すテキストにすることで、SEO効果を高めるとともに、ユーザーが次にアクセスする内容を容易に理解できるようになります。
また、アンカーテキストには適切なキーワードを含めることを意識しますが、不自然に詰め込み過ぎるのは避けましょう。ユーザーにとって自然で読みやすい言葉を選ぶことが最優先です。
ターゲットブランク(target=”_blank”)の設置
リンクを新しいタブやウィンドウで開く設定であるターゲットブランク(target=”_blank”)の使用を検討しましょう。この設定を利用することで、ユーザーが元のページを離れることなく、リンク先の情報を確認できるため、利便性が向上する場合があります。
ただし、すべてのリンクにターゲットブランクを設定するのは避け、ユーザーの操作意図や利便性を考慮して適切に使用することが求められます。
まとめ
発リンクは、自サイトの価値を高めるための手段です。信頼性が高く、関連性のある情報源へのリンクを設置することで、ユーザーの満足度を向上させ、検索エンジンからの評価を得やすくなります。
ただし、発リンクは必要に応じて活用するべきもので、場合によっては使用を控える選択も視野に入れるべきです。自サイト内で情報を完結させるほうが適しているケースもあります。
リンク先を慎重に選び、自サイトの価値を最大限に引き出せるリンク設計を心がけることで、ユーザーに信頼されるサイトを目指しましょう。
📕発リンクとは何ですか?
📖自分のウェブサイトから他のウェブサイトに向けて貼られたリンクのことを指します。
📕発リンクのSEO効果は?
📖信頼性の高い情報源へのリンクを提供することで、自分のコンテンツの信頼性を補完する効果が得られ、ユーザーエクスペリエンスも向上します。
📕ハイパーリンクとURLの違いは何ですか?
📖ハイパーリンクはURLを含んだテキストや画像のことで、ユーザーがクリックするとそのURLに従って別ページやリソースに移動します。URLはページの位置を示すアドレスです。
この記事の執筆者・監修者。当サイトの運営者で、目からウロコのSEO対策「真」常識の著者。主にSEOの考え方について、現場での経験から、どのようにGoogle検索エンジン対策を行えばよいかを具体的に解説できるよう努めています。再検索キーワード調査ツール、トピッククラスター構築ツール、共起語検索ツール、競合キーワード調査ツール、キーワード候補調査ツール、検索ボリューム調査ツール、見出し抽出ツール、サジェストキーワード取得ツール、MEO順位チェックツールの考案者であり開発者。更に詳しくはプロフィールをご覧ください。SEO対策のお仕事に関するご依頼・お申し込みは、こちらのフォームから承っております。