指名検索対策で収益率UP!精度の高い顧客を狙え
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要約:
- 指名検索対策は商品やサービスの収益率UPを目指すなら対策がMUST
- 指名検索対策は認知度を高める必要がある
- 対策はオンラインもオフラインも含めて複合的に行おう
指名検索とは?
指名検索とは、企業名や店名、商品名やサービス名、またはブランド名といった固有名詞をキーワードとして検索することを指します。英語では”branded search”または”brand query”と呼ばれており、ブランド力がある商品やサービスほど指名検索の回数は多い傾向があります。一般キーワードとの違いは、それが固有名詞であるかどうかという点です。例えば、Amazonで漫画を購入しようと思った時、漫画という単語を入力するのか、それとも漫画の題名を入力するのかによって、検索結果は異なります。単に「漫画」と入力すると現時点での人気の漫画が表示されるかもしれませんが、具体的な「漫画のタイトル」を入力すると、期待通りの漫画が最初に表示されるでしょう。指名検索は求めているものを具体的に探す行為です。会社名も業界に関するキーワードで検索するより、具体的に「株式会社○○」という固有名詞で入れた方が選択肢は絞られます。
また、指名検索を通じてサイトに訪れるユーザーは購買意欲が高いとされ、サイトが目指すコンバージョンレート(CVR)も高くなると言われています。これは、ユーザーが既に商品やサービスに興味を持っているため、商品の購入、予約、ダウンロード、資料請求などの収益化につながる行動を取りやすいからです。つまり、指名検索対策を行うことで収益率の向上が期待できます。適切なSEO対策を施すことで、「指名検索に強い」ページの作成方法を理解しましょう。
Googleの定期的な変動やアルゴリズムの変更により、SEO順位が安定しないことに悩む方も多いでしょう。しかし、指名検索を獲得するためのSEO対策をしっかりと行うことで、順位の変動に一喜一憂することなく、安定した順位を確保できると考えられます。
今回は、SEOで絶対に知っておくべき指名検索の対策ポイントを解説します。この記事を読むことで、すぐに対策を始められるはずです。ぜひ、最後までお読みください。
指名検索対策が必要な理由とは?
指名検索を通じてサイトに訪れるユーザーは、一般検索や自然検索から流入するユーザーよりも、商品やサービスに対して既に強い興味・関心を持っている可能性が高いと言えます。わざわざ企業名や商品名、サービス名を指定するということは名称を認知しているので、目的がより明確にあります。そのため、サイト側としても、より設定したサイトの目標達成に近い、質の高い顧客がサイト訪れて目標達成までの時間が短縮されることが期待されますので、最終的には収益率の改善に役立つことになります。指名検索で上位表示を実現する方法を習得すれば、特定のキーワードを独占的に活用することが可能となり、自社の商品やサービスが高い検索順位で表示されることで、競合他社の商品やサービスへの流出を防ぎ、最終的には売上にも貢献する可能性が向上します。
指名検索と一般検索との違い
指名検索で流入する顧客は、既に商品やサービスについて強い興味を持った顕在的なニーズであるのに対し、特定の名称を用いない一般名詞を使う一般検索や、その結果の自然検索から上位より順番に流入する顧客は潜在的なニーズを持った顧客が多いのが特徴的な点であり、一番の違いです。ニーズを掘り起こし、競合他社の商品やサービスとの差別化は必須として自社の商品やサービスを他社競合商品やサービスよりも強く魅力的に訴求しなくてはなりません。
特徴を具体的にまとめると下記のようなものになります。
指名検索の特徴
- ブランドや商品に対する認知度が高い
- 購買意欲が強い可能性が高い
- 競合他社との競争が少ない場合が多い
一般検索の特徴
- ブランドや商品に対する認知度が低い
- 情報収集や比較検討を目的としている場合が多い
- 競合他社との競争が激しい
事例を挙げてみましょう。
SEO対策をやりたい!と思った時…
私が運営している当サイト名である「SEO対策ドットコム」で検索します。
SEO対策をやりたい!と思った時…
「SEO対策」で検索します。
検索結果が変わるのがおわかりでしょうか?
顧客が次にどんな行動をとるのかという視点で見ると、指名検索を行った顧客は指定した商品やサービスについてより具体的で深い情報を得ようとし、一般検索を行った顧客は検索順位が高い順番に内容を網羅的に確認していくという行動が予想ができます。
指名検索対策は一石〇鳥?
指名検索対策では認知度を高めることが重要です。
認知度を上げるためには、商品やサービスの独自性や提供する価値を明確に伝えることが必要です。これにより、自社の訴求力を高めることができるでしょう。訴求力の高い商品やサービスは、多くの人々の関心を引きつけ、その存在を広く認知されるようになります。認知度が高い商品やサービスは、顧客がそのジャンルに興味を持つだけで購買意欲が自然と高まり、結果として指名検索の回数が増加し、サイトの目的達成につながります。
BtoBビジネスにおいて、指名検索対策は特に重要性の高い対策となります。ビジネスパートナーは、自社の商品やサービスを向上させるための信用できるパートナーや専門的な知識を持つ専門家を求めています。指名検索対策を実施することで、自社の商品やサービスに関連する業界での指名を優先的に獲得することが期待できます。BtoBビジネスにおいて、指名検索対策は信用の確立やビジネスの優位性を強化する要因となります。
指名検索対策、対策方法の調べ方
まず、自社サイトの状況を理解しましょう。 そのためには”指名キーワード“の確認が求められます。 どんなキーワードでどれくらい検索されているかを知ることが助けとなります。
指名キーワードとは?その調べ方とは?
指名キーワードは、特定の意味を持って使用される語句のことで、具体的には自社の社名やブランド、商品、サービス名、店名などの固有名詞を指します。指名キーワードが書面等に記載されるときには「指名kw」と省略されていることもあります。
確認するためにおすすめの基本的かつ一番使いやすい支援ツールは Google サーチコンソール です。
サイトを登録し、「検索パフォーマンス」で「クエリ」を確認します。
表示された検索クエリに自社の商品やサービス名があれば指名検索が既に行われていることがわかります。
また、Googleトレンドで指名キーワードを検索すると、その指名キーワードの検索ボリュームと指定した期間内の指名検索数の推移と数値が簡単にわかります。推移のグラフは1つのキーワード表示だけでなく、他のキーワードのグラフと並べつことで比較ができるので、例えば競合他社の指名検索キーワードを比較するなどして参考にするとよいでしょう。推移のグラフは、そのキーワードがずっと人気のあるキーワードなのか、急上昇したのかがわかるため、何が原因で検索ボリュームが増えたのかもしくは減ったのかを調査することでさらなる指名検索対策のヒントになります。
指名検索対策を始めよう
指名検索対策を始めるには、次の手順で行います。
- キーワードの確認・選定
- キーワードの現時点でのSEO順位の確認
- サイト内コンテンツの新規作成&リライト
- キーワード検索の結果を最適化する
- サイトリンクの検討
- 効果測定
ステップとしてこれらの手順を踏んで対策を行っていきます。それぞれのステップでのポイントも記載しました。
ステップ1:キーワードの確認・選定
どのようなキーワードで自社サイトへの流入があるか、Googleサーチコンソールで確認しましょう。
☑ポイント
自社名や商品名、サービス名などの固有名詞の他に【サジェストキーワード】も一緒にチェックします。今後これらのどのキーワードで上位表示を狙っていくのか検討してみてください。 ちなみにサジェストキーワードはGoogle検索画面の下部にも一部表示されています。
*別記事のサジェストキーワードとは?ツールを使った調べ方を紹介でも詳しく紹介しています。
ステップ2:キーワードの現時点でのSEO順位の確認
ステップ1で選定した上位表示を狙うキーワードのそれぞれの現在のSEO順位を確認します。
☑ポイント
自社サイトが仮に1位であった場合、クリックした先が本来表示したいページではなく意図しないページになっていたりしませんか?指名検索数が多いにも関わらず、上位に表示されないページはありませんか?
ステップ3:サイト内コンテンツの新規作成&リライト
上位表示を狙うキーワードにきちんと対応できるようなページがない場合は、新たに作成します。
☑ポイント
狙ったキーワードで上位が獲得できていなかったり、制作の構成、内容が不十分ではありませんか?不十分である場合にはリライトを行い、サジェストキーワードや再検索キーワードといった関連キーワードをヒントとして流入したユーザーが必要とするであろう情報を追加しましょう。
*別記事の関連キーワードの種類や違いとは?無料取得ツールと調べ方でも詳しく紹介しています。
ステップ4 キーワード検索の結果を最適化する
コンテンツを作成したのにも関わらず、意図しないページが検索結果の上位に出てきてしまう場合には対策をする必要があります。
☑ポイント
もし表示されているのが表示したくないページだった場合は、まずは内部リンクを見直しましょう。重要なコンテンツページには内部リンクを集めて流入したユーザーにとって必要な情報であることをアピールします。トピッククラスターモデルの戦略が有効です。
*別記事のトピッククラスターモデルとは?戦略的な作り方と分析方法でも詳しく紹介しています。
内部リンクについて検討したあとはcanonicalタグ設定を適用させ、優先順位を付けたほうが良いページがないか検討してみましょう。
*別記事のカニバリゼーションを起こす重複コンテンツの解消法でも詳しく紹介しています。
ステップ5 サイト内リンクの検討
自社のページが上位に表示されたら、サイト内リンクの表示も対策しましょう。
☑ポイント
サイト内リンクは、検索結果でページタイトルの下に表示される各種リンクのことを示します。表示されると検索結果画面での表示領域が増え、検索したユーザーが目的のページへアクセスしやすくなります。ただし、表示項目は検索エンジン側が決定するため、狙って表示させるのは難しい場合があります。対策として、サイトの構造をユーザーが求める情報に合わせて整理する、グローバルナビゲーションに表示したいリンクを設置するなどの方法が考えられます。
ステップ6 効果測定
ステップ5までが完了したら、効果が出ているか確認します。すぐに結果が出ない場合もありますが、
なるべく毎日状況を確認して、現状どうなっているのか対策の効果を見ていきます。
☑ポイント
- 狙ったキーワードで1位が取れていますか?
- 表示されてほしいページはきちんと表示されていますか?
- クリック率は改善しましたか?
- CVRは目標に届いていますか?
ステップ3~6は一連の流れとして、効果が出るまであきらめずに繰り返し続けることが大事です。
訪問者が繰り返しサイトを訪れることで、優良顧客になる可能性が増します。指名検索対策をしっかりと行うためには、再訪問したくなるような内容のサイトに整える必要があります。指名検索による流入が少ない場合、商品やサービスの認知度が低いと考えられます。そういった場合は、次章で紹介する”指名検索を増やす方法”を試してみると良いでしょう。逆に、指名検索による流入が多い場合、商品やサービスの認知度は高く、リードの創出において強力なウェブサイトと言えます。ブランディングも進んでおり、商品やサービスは市場での反応が良い状態にあると考えられます。
指名検索を増やす方法とは?
指名検索を増やしたい!
指名検索対策を開始して思った以上に成果が得られない場合に有効な指名検索を増やすための方法とそのコツをまとめてみました。検索エンジンを中心に考えるとはいえ、オンラインの改善だけでなく、オフラインの活動も考慮するべきです。ここで、11の方法を紹介します。
まだ試していない方法はないでしょうか?
指名検索を増やすためには、ここで紹介する方法を一つずつ実践してみることをおすすめします。それでは、詳しく見ていきましょう。
キャッチーな名前であるか
商品名やサービス名など、指名キーワードは感覚的にキャッチーに設定されていますか?覚えにくいワードは検索されにくくなる可能性があります。キーワードが長い場合、略称の導入も考えると良いでしょう。ただし、商標の問題に注意が必要です。同じ分野や類似分野で商標登録済みでないか、確認が必要です。
サイト内のキーワードを確認する
前述したように、サイトに訪れるユーザーの検索意図に合わせた適切なキーワードの選択・配置が求められます。顧客が商品やサービスを利用したいと思った際の検索エンジンでのキーワードやフレーズを理解し、それに基づいて情報を提供することが望まれます。
サジェストキーワードだけでなく、商品やサービスに関連する再検索キーワードや共起語を用いることで、関心を持った人々が情報を探しやすくなります。顧客の視点からわかりやすく魅力的なコンテンツを作成することも考慮するべきです。効果的なキーワードは、分析ツールや競合分析を通じて特定できます。
*別記事の再検索キーワードとは?その使い方と調べ方でも詳しく紹介しています
*別記事の共起語とは?SEOに使える無料の共起語ツールも紹介でも詳しく紹介しています
ページの最適化
ウェブサイトの最適化が必要です。Google側に正確な情報を伝えるメタタグやキーワードの使用、モバイルフレンドリーなデザインや高速なページ読み込み時間を確保することで、自分の情報が検索結果の上位に表示されやすくなります。構造化データによるマークアップを行うなど、テクニカルな側面を意識することで、検索エンジンの評価を向上させ、指名検索で最上位に表示され続けやすくなります。
*別記事の構造化データによるSEO効果と初心者でもわかるメリットでも詳しく紹介しています
サイト訪問者の意図に応じたコンテンツを増やす
自己紹介、提供する商品やサービスの実績、レビュー情報を詳しく掲載することで、顧客からの信頼を得ることができます。
また、顧客が求める情報を簡単に見つけられるように、定期的なサイト更新やブログの活用を推奨します。
WEB上での存在感を強化することで、指名検索の機会を増やすことが期待できます。指名検索を促す魅力的なキャッチコピーを採用し、視覚的に魅力的なコンテンツを提供することも効果的です。
セミナー、展示会への出展
セミナーは、特定のテーマや専門分野に関する情報を多くの人に伝える場所であり、参加者からの意見や感想を直接聞くことができます。セミナーでの情報提供を通じて、関心を持った人や関係者が、セミナーの主催者や話し手に関する商品やサービスを検索することが考えられます。
展示会は、特定の商品やサービスに興味を持つ人が集まる場所です。多くの展示会には、同じ専門分野の他の企業や著名人も参加しているので、参加者は商品やサービスを比べることができ、商談の機会も増えます。展示会で興味を持った商品やサービスについて、後に検索する人も増えるでしょう。
セミナーや展示会の情報は、メールやSNSなどを使って伝えることで、参加者とのコミュニケーションの場を設けると効果的です。イベントでは、参加者との交流を活性化させ、検索される機会を増やすことが期待できます。
SNSの活用
ソーシャルメディア(SNS)の活用は指名検索を増やす上で非常におすすめです。
検索した際にSNSの情報が表示されることで、商品やサービスの情報が目立ちやすくなります。また、SNSアカウントで独自の特色や専門性を出すことで、フォロワーとの交流が深まり、情報や知識の共有が容易になります。
SNSでは気軽なコミュニケーションが可能な上に、最新の情報を随時更新することで、古い情報にとどまることがなく、フォロワーとの信頼関係を築くことができます。
多くのフォロワーを持つSNSアカウントは、その影響力が高いことは周知の事実で、インフルエンサーとして知られる人々も、多くのフォロワーを持つ発信者としてSNSを活用しています。
SNSアカウントが評価されると、そのアカウントや投稿に関心を持った人々が指名検索を行うことが増えるでしょう。SNSを通じて、顧客からの意見やレビューを収集し、適切な回答を公開することでも、組織・人物、商品やサービスの信頼を引き上げることができます。
情報の拡散により、商品やサービスの知名度を向上させることが期待できますが、継続的な情報発信が求められます。
また、各SNSには特有のユーザー層や特色があるので、プラットフォームに応じた質の良い情報を発信を行い、多くの人々に認知してもらうことで、指名検索の機会を増やすことができます。
SNS効果としては他にも、指名検索時に検索結果の上位を埋めるという効果もあります。今はXとなったtwitter、映えで人気のInstagram、Facebook、pintarest、tiktokなど主要なSNSは、上位にも出やすい上にバーティカル検索での検索結果の表示の充実においても役に立つためお勧めです。また、SNS上で話題になるとSNSユーザーが多くその話題に反応・言及し、UGC(User Generated Content=ユーザー生成コンテンツ)が増えることでも指名検索数は増えます。
プレスリリース
プレスリリースは、自社に関する新規性や社会性、独自性を持った情報をメディアや業界関係者に発信する手段です。特に新規性や社会性の強いオリジナルの情報は、プレスリリース配信メディアによって広く拡散される性質があるため、指名検索を大きく増やすことができます。また、大手メディアのWEB媒体に取り上げられた場合は、良質な被リンクを受けてドメイン評価が上がることもあります。
*別記事の被リンクを増せばSEOに効果あり!良質な被リンクとは?でも詳しく紹介しています 。
記事(コラム)
得意な専門分野やサイトテーマと関連する話題についての記事やコンテンツ作成は、顧客からの信頼や好感度を得ることができるでしょう。
WEBページでは、関連するキーワードや他の記事へのリンクを適切に結びつけることが求められます。
また、新しい記事は、SNS、動画を作成してYouTubeなどでも共有し、多くの人に知ってもらえるように取り組みましょう。
また、執筆した記事を他のウェブサイトや関連するメディアに提供することで、さらに多くの読者に情報を届けることができるので、その記事に興味を持ったユーザーから執筆者名、サービスや商品に関する指名検索を増やせる可能性があります。
ニュースレター、メルマガ
定期的にメールなどを活用した情報を発信を行い、最新の話題や専門的な知識を共有することで、読者が商品やサービスに興味を持ち続けてもらうことが期待できます。
ニュースレターやメルマガを受信している潜在顧客とコミュニケーションを取り、関係を深めることで、配信する内容に興味を持った顧客が指名検索を行う可能性が増えます。
ホワイトペーパー
指名検索を増やすためには、ホワイトペーパーを充実させることも有効です。
ホワイトペーパーは顧客の課題解決に至るための専門知識、商品やサービスの提供にまつわる成功体験の事例やその詳細情報を含むことができる報告書です。自社で行った調査、業界動向などのレポートもホワイトペーパーに含まれます。
オンラインで公開したり、顧客や関係者に直接送付したりすることもでき、課題を要因から分析したHow toであるため、手に入れた後は参考資料としてそのまま顧客がずっと保管することがあります。
ホワイトペーパーは企業名や担当者名、メールアドレスを入力することでダウンロードできるように公開するのが一般的で、リード獲得やナーチャリングのコンテンツとして広く知られていますが、専門分野のホワイトペーパーを多く公開することで、その分野において顧客の信頼性が高まり、指名検索される可能性も高まります。
尚、良質なホワイトペーパーの条件とは、正確な情報、実例やケーススタディ、具体的なアドバイスなどを含み、デザインや表現方法も読みやすいものである必要があります。
広告
指名検索を顧客に行ってもらうためには認知度を上げる必要がありますので、広告を出してしまうのもひとつの方法です。 具体的な広告の種類としては、以下のようなものが考えられます。
- ウェブ広告
- SNS広告
- テレビCM
- 新聞、雑誌広告
ウェブ広告の中でも指名検索対策としては特に紹介したい「リスティング広告」については、下の記述で簡単に紹介していますので、この記事をぜひ最後まで読んでみてください。
それぞれのメディアに掲載する費用と得られる効果を確認しながら、広告の出稿を検討しましょう。メディアが異なればメインターゲットが変わり、得られる効果も異なります。
例えば、SNS広告は時代が変わるにつれ、ターゲットユーザーやアクティブユーザーの世代や利用目的に違いが出るため、出稿する前にユーザー層や利用目的の調査は欠かせません。また、テレビCMは、多くの人々に指名キーワードを一度にアプローチすることができるため、指名検索を増やすのに大きな力がありますが、CM制作費用や出稿費用を総合すると高価格帯の広告になります。料金体系はCMに出演するタレントや内容、出稿秒数や時間帯、出稿番組によっては億単位で異なってくることもあります。新聞は特に経営層やサラリーマン、雑誌広告の出稿はその分野に興味のある人に絞ることができ、商品やサービスの認知度を上げるだけでなく広告を提供する会社自体の信頼性を上げる効果があります。現代では新聞や雑誌はオンライン版や各紙のホームページのバナー広告もあるため、必ずしも紙だけへの掲載だけとは限りません。紙への掲載の場合には、目的のウェブサイトへの訪問を促すためにQRコードで直接遷移できるようにするのがスタンダードですが、「〇〇で検索!」などと同時に指名キーワードを掲載しておくことでキーワードの印象が強く残り、指名検索の可能性が高まります。
E-E-A-Tの【権威性】を高めたけば指名検索を増やそう
指名検索が増えると、サイトの権威性(Authoritativeness)は向上します。
権威性の向上には、Webサイトが「優れた価値を持つ高い品質を持っていること」、「信頼できる情報源として認知されていること」が必要だと考えられますが、指名検索された上でそのページが選ばれるということは、そのような評価はすでに得ているという指標になります。
権威性が高まると、今度は一般検索対策としても大きな効果があります。競合ひしめくビッグワードで上位表示ができる可能性が高まります。
例として、コンテンツを作成する際に特に権威性を上げるために有効なポイントを3つ挙げてみます。
ドメインのパワーアップ
ウェブサイトのドメインも権威性を高める要素の一つです。信頼性のあるドメインを活用し、指名検索対策を行うことで、それらの信頼性の高いドメインを持つサイトからの被リンクを多く獲得することで権威性が高まります。被リンクはスパムなどの質の低いサイトで受けてしまうとペナルティが発生することがあるため被リンクのプロファイル監査は定期的に行う必要があります。 また、ドメインの信頼性を向上させるためにサイト自体のセキュリティの確保やリンクプロファイルの構築を行うことが重要です。
*別記事の中古ドメインはSEO効果あり!当たりドメインの選び方とは?でも詳しく紹介しています 。
E-E-A-Tの中でも【権威性】の考え方に則った良質のコンテンツ提供
Googleが唯一、E-E-A-Tに言及しているマニュアルにGoogle General Guidelinesがありますが、具体的なアルゴリズムについては言及がなく、あくまで良質なコンテンツを判断する指標とされています。
しかし、権威性という言葉が表す性質を考えると、情報を受け取る人々が信頼し得る正しい知識や技術・専門性が必要とされていることがわかります。
その視点で見た場合、権威性を高められるポイントは具体的に以下3つが例として挙げられます。
- 専門家へのインタビュー
- 専門家を特定させやすくするプロフィール紹介(実績や資格の紹介)
- オリジナルの調査及び研究の掲載
例えばGoogleから見た場合、「確実にその分野の専門家と言える人物へ行ったインタビュー記事」というコンテンツは権威性を向上させる上では有効と言えるでしょう。「確実な専門家」については、その人物名を指名検索することで紐づけられている情報からGoogleがどのジャンルの専門家としてその人物を認識しているかが確認できます。確実な専門家の発信する情報はユーザーニーズに的確に答えた信頼性の高い有益なコンテンツです。
また、有益なコンテンツという解釈で言うと、しかるべき人物や団体が行ったオリジナルの調査や研究の成果の公開なども有効だと思われます。焼き増しされたよくある内容でなく、しっかりとした背景のもとで発見された新情報は、検索者の問題解決へ繋がっていくからです。また、業界イベントへの参加によって得られるWEBでのエントリー紹介情報などもジャンルへの専門性を強化できるため権威性を高める手段となると思われます。
*別記事のE-E-A-Tとは?SEOに重要な4つの要素を徹底解説!でも詳しく紹介しています
サイトのテクニカルな運用
ウェブサイト全体の品質と信頼性を高めることは、権威性を高めるための重要な要素となっています。使いやすいナビゲーション、適切なリンク構造、セキュリティの確保、高速な読み込み速度など、どの端末でアクセスしても最善であるように、ユーザーエクスペリエンスを向上させることが重要です。特にモバイルフレンドリーについては重要視されており、対応していなければ早急に対応する必要があります。
*別記事のコアウェブバイタル改善方法でも詳しく紹介しています
指名検索のカギ!ブランド(ブランディング)の高め方
ブランディングとはオリジナリティーの質を高め、強く打ち出すことで、オリジナリティーにおける信頼・共感を作り出すことで、顧客に商品やサービスに付加価値を提供します。ブランドが確立すれば競合製品やサービスとの差別化ができるため、指名検索からの流入の割合はぐっと上がります。
「これであればこの商品がよい」「このサービスは自分に一番合う」など、顧客がブランドを認知しきった場合は常に指名検索をかける状態になります。
ブランディングには何が必要なのか
一番は顧客を見据えた真摯な活動です。
それにはどんな人々がどんなきっかけで何を求めてどうなっていきたいか、いわゆるマーケティング的考え方が不可欠です。メリットやデメリットを提示することで信頼性を築き、ベネフィットを提示することで顧客のより良い未来を提案します。
打ち出すコンセプトやメッセージは、商品やサービスを深堀した一つの軸として筋の通ったものにします。それらは価値として不変なものが望ましいため、顧客が自社商品やサービスとどう関わっていくのかをよく考える必要があります。決まったコンセプトやメッセージに沿った形でコンテンツを整えることでさらに信頼性、専門性、オリジナリティーを高めることができます。
また、企業内もしくは製品内で使う文章の書体や色など視界に入るものについても、製品やサービス内容を深彫りしながら整理整頓し、使用方法を統一することで、顧客にとって視覚的にもわかりやすいブランディングができるようになります。
ブランディング向上に効果的なこと
不変で軸がぶれないこと、マーケティング分析、そして露出です。
筋の通った不変のコンセプトやメッセージを打ち出して商品やサービスの価値をアピールし、市場の環境を把握することで競合の状況も確認します。また、自社が保有するデータを分析することで施策に活かします。もちろん施策後も、数値の変化を見守り改善を繰り返します。露出の一番の方法は実は広告ではなく報道だといわれています。
報道はテレビに映るだけでなく記事としても多くのウェブ媒体で拡散され、広告よりもはるかに出稿量が多いのです。予算が尽きたら終わりの広告とは違い、ニュースとしてアーカイブされるため、長い間記録として残ります。報道に取り上げられるためには新規性は勿論、社会性が高く、広範囲の人に有益な情報を提供できるものである必要があります。また、しかるべき場所に情報提供できなければ意味がないため、企画はよく練る必要があります。
報道は露出の究極の形ですが、露出としてこつこつできる事としては、イベントの開催や参加、ブログなどのSNS開設が有効です。露出の際には常にコンセプトやメッセージ、デザインは統一したものを利用することと続けることが大切です。 例えば、展示会やセミナーなどのイベントを開催する場合、毎回違うロゴを掲出して毎回違う色合いの看板を出したり、説明の内容が事業に一切関係ないものであったりすると、顧客が混乱し、商品やサービスの認知ができなくなってしまいます。認知ができないということはブランドは確立しませんのでその作戦は失敗です。 また一過性であれば、瞬間風速的に認知される可能性はありますが、すぐに忘れ去られるでしょう。
指名検索をアシスト!リスティング広告とは?
リスティング広告は、SEO対策とは異なる、有料のオンライン広告です。主なプラットフォームの1つはGoogleであり、その場合、Googleのアルゴリズムに基づいて広告が表示されます。他にはBing、Yahoo!がよく知られています。ここでは日本のみならず、世界で最も普及しているGoogleについて解説します。
リスティング広告とは?
リスティング広告は、検索エンジンのアルゴリズムの変動に左右されずに、柔軟な運用が可能なオンライン広告の手法です。キーワードの設定方法によって、商品やサービスに興味や関心のある情報に対する需要があると思われる顕在層に対し、直接的にテキスト広告を表示し、効率的に集客します。特に指名検索対策をしても狙ったキーワードでなかなか上位表示にならない場合に、上位表示を狙う手段として選択肢の一つにあげられます。
SEO対策として指名検索対策を行ったとしても、類似の固有名詞(同名他社、同名他分野製品)がある場合などは確実に1位を確保できない場合があります。その時に有効なのがリスティング広告です。また、SEOでも上位表示されている場合にリスティング広告を掲出することで1ページ内での同じ製品やサービス画面占有が大きくなるため、指名検索を行ったユーザーが競合他社や類似の固有名詞をもつページに流出してしまう可能性を下げてくれます。
リスティング広告は、他のWEB広告よりも、より設定したターゲットに近い層に対して限定されて表示されるため費用対効果が良く、また効果が出るスピードも速いという特性があります。SEOの場合、アルゴリズムの変動により、ウェブサイトの検索結果の順位が変わってしまうことが多々ありますが、リスティング広告は運用次第では広告の表示順位を自由に調整することができます。
指名検索とリスティング広告を併用する
リスティング広告は、最初に予算を設定し入金、予算に見合ったキーワードの価格になったときに広告が掲出されます。費用は1クリック単価となり、入金した予算から引かれていきます。つまり、非常に安価で設定できるのですが、キーワードの掲出相場によっては安すぎるとほとんど表示されないということもあり得ます。逆を言えば、予算が多ければ多いほど表示回数は多くなります。
仕組みをうまく利用するには、効果的なキーワード選定(指名キーワードや非指名キーワードなど)とクリエイティブな広告コピーや関連性を高めたLP、つまり品質スコアを意識した戦略的なアプローチでクリック単価を下げ、表示回数を稼ぐことが大切です。Google広告のポリシーをよく理解し、品質スコアを上げることができれば、低クリック単価で最大限のコンバージョンが得られるでしょう。
指名検索キーワードと同じキーワードを利用した”狙った位置に表示されたリスティング広告”と指名検索によって、検索結果画面のページ内に、2箇所流入を生む可能性のある検索結果が出ることで、ユーザーはより、商品やサービスを発見しやすくなります。
まとめ
指名検索対策はオンライン上のテクニカルな部分だけではなく、ある意味アナログもうまく利用することで強化していくSEO対策です。指名キーワードで検索してもらえるように、商品やサービスの名前、会社名をありとあらゆる方法で売っていき、想起させることが重要です。しかし、絶対に忘れてはならないことは流入してきたユーザーが求めるコンテンツをしっかりサイト内に作っておくことです。せっかく指名検索で流入してきても、求めるものがそこにないと顧客は簡単に離脱してしまいます。指名検索対策を行うということは、顧客と向き合い、顧客のニーズを追求することに他なりません。
YouTube動画 – 柏崎剛SEO対策チャンネル
よくある質問
SEO対策で指名検索を行うメリットは何ですか?
SEO対策で指名検索対策を行うメリットは多く存在します。しかし大まかに言えば3つです。
- 安定した上位表示を獲得しやすくなる
- 自然検索による流入に比べてサイトの目的達成に向けて行動する顧客の流入が増える
- 企業のブランディングを始めとして自社の製品やサービスへの深いマーケティング環境が整う
指名検索対策で使えるツールはサーチコンソールの他にもありますか?
サーチコンソール以外ですと、最も役に立つのはGoogleアナリティクスです。Googleが提供する無料のWEBサイト解析ツールで、指定したWEBサイトへの流入について多角的に確認することができます。どこから何のデバイスで流入しているのか、流入に影響のあるページ、CVに影響のあるページ、ユーザーの滞在に関する情報の確認はSEO対策全般で必須と言えます。