相互リンクとは？SEOの効果と関連性を徹底解説！

更新日: 2025年3月29日

要約：

• リンクの質と自然さが重視されており、不自然な相互リンクはペナルティのリスクがある
• 関連性の高いサイト同士で自然な形でリンクを行い、ドメイン評価の向上やユーザー獲得を目指す
• 相互リンクとは、ウェブサイト同士が互いにリンクを貼り合う行為で、SEO対策として有効

相互リンクとは？

相互リンクとは、異なるドメインを持つ複数のWebサイト間で、お互いにリンクを設置し合うことです。SEO対策として広く用いられており、検索順位の向上やアクセス数の増加が期待されます。

しかし、Googleなどの検索エンジンがリンクの「質」や「自然さ」を重視するようになった現在では、むやみに相互リンク数を増やそうとする行為はペナルティのリスクを伴います。本記事では相互リンクの基本やメリット・デメリット、正しい設置や依頼の仕方などを解説します。

被リンク（Backlink）との違い

相互リンクを理解するうえで、まず「被リンク（Backlink）」の概念を押さえておくとよいでしょう。被リンクは、外部のWebサイトから自分のサイトやページに向けて貼られたリンクを指す言葉です。被リンクが“一方向”なのに対して、相互リンクは“双方がリンクを送り合う”形になるという点で区別されます。

被リンクは「自分のコンテンツが他サイトから評価されている」ことを検索エンジンに示す要素の一つであり、長らくSEO上の重要項目とされてきました。相互リンクもまた被リンクの一種であるものの、意図的に相互リンクを増やして検索順位を操作しようとすると、Googleから不自然とみなされる可能性があるため注意が必要です。

さらに被リンクについて詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にすると理解が深まります。

相互リンクのSEO効果

相互リンクを設置することで期待できる効果はいくつかあります。まず、他サイトのユーザーがリンクを通じて自サイトに訪問してくれることにより、新規ユーザー獲得のチャンスが生まれます。これは自サイトの閲覧数（アクセス数）を伸ばすだけでなく、“まったく自サイトを知らなかった”新しいユーザーに存在を知ってもらうきっかけにもなるでしょう。

さらに、被リンクを受けているページの検索順位が上がり、サイト全体のE-E-A-T（経験・専門性・権威性・信頼性）や、いわゆるドメインパワーが上がる可能性もあります。リンクを受けるということは、ユーザーやクローラーに対し「ここは参照先として価値がある情報源」と示すことにもつながるからです。

ただし、これらの効果は相互リンクを自然なかたちで正しく行っている場合に限るという点にはくれぐれも注意が必要です。無関係なサイトから大量に相互リンクを受けるなどの不自然な行為はペナルティを招き、かえって検索順位が下がってしまうこともあるからです。

SEOにおける相互リンクの重要性

SEO対策において相互リンクは大切とされてきましたが、それは「検索エンジンの基本的な仕組み」がリンク情報を重視しているためです。Googleをはじめとする検索エンジンは、リンクが貼られた数や、リンク元のサイト・ページの質などを手掛かりにして各ページの評価を行います。

しかし、相互リンクは“正しく”行わなければペナルティのリスクが高い点を忘れてはいけません。リンクを貼ることは、検索エンジンに対し「このサイト（またはページ）は自サイトと密接に関連している」と伝える行為でもあるため、まったくジャンルやテーマが異なるサイトと無理に相互リンクを行うことは不自然と見なされる可能性があります。

もちろん、自分としては「自サイトの内容はユーザーの役に立つ」と考えていても、実際にユーザーが求めている情報や関連性とはズレていれば評価が上がることはありません。相互リンクを活用する際は、サイト同士のテーマやユーザー層がしっかり噛み合っているかどうかをまず確認する必要があります。

ドメインパワーと相互リンクの関係

SEOの世界では「ドメインパワー」という言葉がしばしば使われます。これはあくまで便宜的な呼び方ではありますが、「そのドメインがどの程度検索エンジンに評価されているか」を示す目安として理解されることが多いです。被リンクの数と質が高いほど、また古くから運営され実績が多いほどドメインパワーは上がりやすいとされています。

相互リンクにおいても、強いドメインパワーを持つサイトからの被リンクを得られれば、自サイトの評価向上が期待できるかもしれません。逆に品質の低いサイトと相互リンクしてしまうと、たとえリンクを増やせたとしてもプラスにはならない場合があるので注意が必要です。

相互リンクのメリット

相互リンクには幾つかメリットがあります。例えば、サイトへの新規ユーザーの導線が増えることや、検索順位の向上に寄与する可能性、そしてユーザーのファン化（リピーター獲得）につながる点などが挙げられます。さらにリンクを通じてクローラーの巡回経路が増えることで、インデックス速度が上がる期待もできるでしょう。

メリットばかりに目が行きがちですが、その背景には常に「関連性のあるサイト同士で相互リンクをしている」ことが前提にあります。勝手に無関係なサイトへリンクを貼られても、ユーザーが利用価値を感じないようであれば意味がありません。

相互リンクのデメリット

一方で、相互リンクにはデメリットも存在します。最大のリスクは、Googleのガイドラインが定める「リンクスパム」に抵触する可能性があることでしょう。リンクスパムとは、過剰な相互リンクや不自然なリンクを用いて順位を操作しようとする行為を指します。

もしペナルティを受ければ、検索順位が激減したり、インデックスから削除されたりして、せっかく積み上げてきたサイト評価を失ってしまうかもしれません。また、不自然なリンク関係はユーザーにも混乱を与え、ブランディングに悪影響を及ぼすことすら考えられます。
さらに、自作自演でページを量産しリンクを貼り合うといった手法も、SEO上メリットよりデメリットの方が大きいのが現状です。

過剰な相互リンク（「リンクする代わりにリンクしてもらう」）や、相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成する

Google検索セントラル：リンクスパム

相互リンクを貼る場所

相互リンクを設置する際は、コンテンツとの関連性が高く、自然に馴染む場所にリンクを貼ることが重要です。リンクの配置場所が適切であるほど、ユーザーの利便性が向上し、検索エンジンからの評価も高くなります。

本文中への設置

最も推奨されるのは、コンテンツ本文中に自然な形でリンクを組み込むことです。具体的な文脈に即した形でリンクが設置されると、ユーザーがそのリンク先でより詳細な情報を得ることができます。また、検索エンジンも本文中のリンクを重要視する傾向があります。

例えば、自サイトで取り扱っているトピックの解説文中に関連サイトへのリンクを挿入し、「詳しくはこちら」という形で誘導する方法があります。

サイドバーへの設置

サイドバーへのリンク設置は、関連性が明確な場合に効果的です。特に関連サイトや提携サイトのリストとして明確に示す場合に適しています。ただし、単なるリンク集のように見えると不自然なリンクと評価されるリスクがあるため、簡潔で分かりやすい説明文を添えることが望ましいです。

フッターへの設置

フッターは、サイトの補助的な情報を設置する場所として一般的です。相互リンクをフッターに設置する際は、サイト全体にわたる関連性を明示できるように工夫が必要です。例えば、協力企業や提携サービスの紹介リンクをフッターに並べることで、自然な形での相互リンクが可能になります。

専用ページでの設置

特定の条件下では、「パートナー企業一覧」や「おすすめリンク集」のような専用ページを作成し、相互リンクをまとめて設置することもあります。この場合でも、単なるリンクの羅列ではなく、リンク先サイトの紹介文や特徴を簡潔に記載し、ユーザーにとって有益な情報であることを明確に示す必要があります。

相互リンクは、あくまでもユーザーの利便性向上を目的として設置されるべきです。不自然に多数のリンクを設置すると、SEOのペナルティ対象となるリスクがあるため、各リンクの質と設置場所には十分注意を払う必要があります。

相互リンクのやり方

1. サイト同士の関連性を確認する

相互リンクを実行する際には、まず自サイトと相手サイトのテーマやコンテンツ内容が近いかどうかをチェックします。ユーザーが「どちらのサイトも役に立つ」と感じるなら、自然な相互リンクになりやすいでしょう。

2. 依頼文を作成する

相互リンクを依頼する場合には、お問い合わせフォームやメールなどで依頼文を送ります。先に自サイトに相手サイトへのリンクを貼ってから「すでにこちらには掲載しています」という形で依頼すると丁寧です。
文面には、（1）相互リンクをお願いしたい理由、（2）自サイトの概要、（3）リンクを貼ってもらいたいページURLなどを明記すると相手にもメリットが伝わりやすくなります。

3. バナーまたはテキストリンクを設置する

相手からの回答が得られたら、バナー画像やテキストリンクを使ってリンクを貼ります。WordPressを使っている場合は、クラシックエディターなら画像をアップして鉛筆マーク（編集）でリンク先を指定し、ブロックエディターなら画像をクリックしてリンクマークからURLを設定する方法でOKです。
テキストリンクの場合もアンカーテキスト（リンクテキスト）を自然な文章に馴染む形で設置すると、不自然さを回避できます。

相互リンクの依頼文例

以下は、メディアサイトを運営している立場からの依頼文の例です。

○○サイトご担当者様

突然のご連絡を失礼いたします。
私は△△というメディアを運営しております、□□と申します。

このたび貴サイトを拝見させていただいたところ、内容が非常に充実しており、弊メディアの訪問者にとっても貴重な情報源となると感じました。

弊メディアではすでに下記のページにて、貴サイトへのリンクを設置させていただいております。

▼リンクを掲載したページ
（リンクを設置したURL）

つきましては、もし差し支えなければ、貴サイトからも弊メディアへリンクを設置いただけないかと考え、ご連絡させていただきました。

▼リンクしていただければ幸いなページ
（相互リンク希望ページのURL）

互いに関連性の高いコンテンツを提供し合うことで、貴サイトおよび弊メディア双方のユーザーにとって、有益な情報を提供できるものと確信しております。

お忙しいところ大変恐縮ですが、相互リンクのご検討をいただけますと幸いでございます。
何かご不明な点や、ご質問などございましたら、どうぞお気軽にお知らせください。

ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

○○会社／□□□□
（ご連絡先）

また、以下はブログを運営している立場からブログ運営者への依頼文の例です。

○○ブログ管理者様

はじめまして、突然のご連絡を失礼いたします。
私は△△というブログを運営しております、□□と申します。

貴ブログを拝見し、掲載されている記事が大変興味深く、また私のブログの読者にも役立つ情報が多いと感じました。

私のブログではすでに以下のページで、貴ブログへのリンクを設置しております。

▼リンクを掲載したページ
（リンクを設置したURL）

よろしければ、貴ブログからも私のブログへリンクを設置していただけないかと思い、ご連絡させていただきました。

▼リンクしていただければ幸いなページ
（相互リンク希望ページのURL）

お互いのブログを紹介し合うことで、双方の読者にとってさらに有益な情報提供ができると考えております。

ご多用中のところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
何かご不明な点やご質問がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

どうぞよろしくお願いいたします。

□□（ご連絡先）

このように、依頼メールではお互いにメリットがあることを分かりやすく伝え、掲載場所も提示しておくと相手も判断しやすくなります。

注意点とペナルティ回避策

相互リンクの実施にあたって最も重要な注意点は、“自然で関連性のある形”でリンクを交わすことです。以下のようなリストだけは避けられませんので、要点をまとめます。

• 低品質サイトとの乱用を避ける
  内容が不十分なサイトや、スパム的な行為を行っているサイトとの相互リンクはリスクが大きいです。
• 自作自演で被リンクを大量生産しない
  価値のない自作サイト同士でリンクする手法は逆効果になり得ます。
• nofollowの設定を知っておく
  ペナルティを避けるために、リンク先にnofollow属性を付与する方法もあります。どうしても外せないが評価を渡したくない場合などに使われます。
• 相手からの依頼を断る勇気
  関連性が薄い・違法行為を伴うサイトから相互リンク依頼を受けた場合は、丁重にお断りする方が自サイトを守るうえで大切です。

また、相互リンクを続けているうちに、当初は関連性があったが、相手サイトの内容が変わってしまったというケースも生じます。その場合は状況を見極め、nofollowの付与やリンク解除を依頼することも視野に入れてください。連絡が取れない場合は自サイト側のリンクを外してしまうのもやむを得ないでしょう。

相互リンクの実例と活用方法

当サイトで言えば、SEO対策研究室と「Ahrefs」は相互リンクの好例です。たとえば、Ahrefs側のブログ紹介ページではSEO対策研究室をテキストリンクで紹介しており、逆にSEO対策研究室側では、被リンクを調べたいユーザーに向けてAhrefsを案内し、その関連ページを適所にリンクしている、といった形です。
どちらもSEO関連のテーマを扱うサイトですから、ユーザーにとても自然な導線として機能しやすいことが分かるはずです。

個人サイト・個人ブログ同士や企業サイト間での相互リンク

個人ブログ同士で相互リンクを行うケースも少なくありません。昔はアクセスアップよりも、趣味の延長として「仲間同士でリンクを貼る」ことが盛んでした。しかし、アフィリエイトや広告収入など収益化が進むにつれ、リンク交換の目的もSEOを意識したものへと変化していったのです。

企業サイト同士の場合は、取引先企業やスポンサー企業といった利害関係に基づいて相互リンクが行われることがあります。例えば「取材・インタビューを受けたメディアが企業サイトとリンクを結んで紹介し合う」形などです。メディアサイトの場合はYahoo!ニュースや大手ニュースポータルからリンクを得るのは難しくても、中小規模の専門メディアであれば実現しやすいケースもあります。

相互リンクの現状と「相互リンクは死語か？」という声

過去には、「自動相互リンク」や「被リンクを販売する業者」が横行し、リンク数をひたすら増やすことで検索順位を操作しようとする手法が蔓延していました。
しかしアルゴリズムの高度化に伴い、今のSEOではリンクの“数”より“質”が圧倒的に重視されています。そのため「相互リンクがSEOに効く」という考え方を鵜呑みにして数を稼ごうとすることは、もはや通用しにくくなっています。

一部では「相互リンクなんてもう死語だ」という意見もありますが、実際には「関連性が高いサイト同士で自然に行われる相互リンク」は今でも有効です。要するに、“リンクを増やす”のではなく“ユーザーにとって有益な形で情報を補完し合うリンク”を作っていく姿勢が重要だといえるでしょう。

Googleはどう評価しているか？

Googleは「リンクスパム」行為を明確に禁止しており、過剰または不自然なリンク交換はペナルティの対象になり得ると公言しています。今後、より厳しい措置が取られる可能性もありますが、逆に言えば、自然な相互リンクであれば問題にはならないとも考えられます。

ユーザーが行動を起こし、実際にリンク先でも満足した情報を得られるようなケースは“ユーザー体験”としてプラスです。ヒートマップやアナリティクスを活用して、リンクが実際にクリックされているか、滞在時間は長いか、サイトを行き来しているかなどを把握すると、評価が自然かどうかをより客観的に判断できます。

ブログで相互リンクをする際のマナー

相互リンクを行う際に、明確な「決まったマナー」というものはありません。

相互リンクをする場合に注意したいポイントとしては、まず相手のサイトが違法行為を行っていないかをしっかり確認することが挙げられます。

「Ⅱ-2 他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題点」は、ウェブページが表
示される基本的な仕組みに即して「リンクを張る」ことの意味とその態様を解説した上で、リン
クを張った者の法的責任を、民法（不法行為法）、不正競争防止法、商標法、著作権法のそ
れぞれに基づいて分析するものである。

電子商取引及び情報財取引等に関する準則 令和4年4月 経済産業省

リンク先の内容を自分のサイトの一部であるかのように見せないことも重要です。相互リンクであっても、他社サイトまたは相手サイトが関連性があると受け取らなかった場合は、マナー違反とみなされる可能性があるでしょう。

次に、以下のようなポイントを守ることで、スムーズな相互リンクが期待できます。

1. 相手サイトの内容をよく理解し、関連性のあるサイトを選ぶ
2. リンク先のテキストは正確な内容を反映するようにする
3. 関連性の高い場所にリンクを設置する
4. 定期的にリンク先のサイトを確認し、内容変更がないかチェックする
5. 問題が生じたらすぐに相互リンクの相手に連絡を取り対応する

相互リンクは、お互いに有益な関係を築くために行うことが第一の目的です。その先に有益な結果が生まれるため、これらのマナーを守り、相手サイトをリスペクトしつつ連携していけば、双方の関係性をより良くすることにつながります。

まとめ

相互リンクは、単純に「リンク数を増やす」ための手段ではありません。むしろ、サイト同士の関連性が高く、ユーザーが役立つと感じられる形でリンクを設置し合うことが何より大切です。
SEOにおいては、過剰にリンクを交換する行為がリンクスパムとして判定されペナルティを招くリスクがある一方、適切な相互リンクはドメイン評価の向上やユーザー獲得といった恩恵をもたらしてくれます。

そのため、“相互リンク”という言葉が古いものに聞こえるかもしれませんが、「自然なリンクのやり取りが価値を持つ」という原則は時代を超えて今でも変わりありません。相手にとっても自分にとってもプラスとなる相互リンクを実現するためには、まず良質なコンテンツづくりが前提であることをあらためて心に留めておきましょう。

独自調査と集計結果

よくある質問

📕 相互リンクとは？

📖 サイトAがサイトBにリンクを貼り、サイトBもサイトAにリンクを貼る状態を指します。もともと「お互いに訪問者を送り合う」目的で行われ、SEO的にも効果があると考えられてきましたが、過剰なリンク交換はペナルティのリスクがあります。

📕 相互リンクのメリットは？

📖 ユーザーの新規流入が増える可能性や、関連性の高いサイトからの被リンク効果による検索順位向上などが期待できます。ただし、全ての相互リンクがプラスになるわけではなく、テーマやユーザー層が合致したリンクであることが重要です。

📕 相互リンク状態とはどういう状態ですか？

📖 サイトAとサイトBがお互いをリンクし合っている状態を指します。SEO上のメリットやユーザー導線としての機能を狙う形ですが、やりすぎや低品質サイトとのリンクはスパム認定される恐れがあるため慎重に運用しなければなりません。