Microdata

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Microdataとは

Microdataとは、HTML内に埋め込む形でデータの構造を記述し、検索エンジンやその他のツールがページの内容をより理解しやすくするための構造化データ形式の一つです。GoogleやBingなどの検索エンジンは、Microdataによって提供される情報を活用して検索結果にリッチスニペットを表示するなど、検索ユーザーに視覚的な情報を提供します。Microdataを使うことで、ウェブサイト上の情報が意味的に整理され、検索エンジンがサイトの内容を正確に理解しやすくなります。

しかし、近年ではJSON-LDがGoogle推奨のマークアップ形式となり、Microdataの使用が減少傾向にあります。

Microdataの基本構造と使用方法

Microdataを使って構造化データを埋め込む際には、itemscopeやitemtypeという属性を利用します。itemscopeはアイテムの境界を示し、itemtypeはそのアイテムがどのような種類かを指定します。たとえば、製品情報を記載する場合、以下のようなマークアップが考えられます。

<div itemscope itemtype=”https://schema.org/Product”>
 <span itemprop=”name”>商品名</span>
 <span itemprop=”price”>価格</span>
</div>

ここで、itemscopeによって製品全体を囲み、itemtypeでそのデータが「Product」であることを示しています。さらに、itemprop属性で個別のプロパティ(ここでは「name」と「price」)を指定し、それぞれの値を設定します。これにより、Googleや他の検索エンジンが「商品名」や「価格」を認識できるようになります。

パンくずリストにおけるMicrodataの利用とBreadcrumbList

Microdataはパンくずリスト(Breadcrumb)を構造化する際にも使われることがあります。パンくずリストは、ページの階層構造を示すナビゲーションであり、サイト内のコンテンツがどのような階層で配置されているかをユーザーにわかりやすく示す役割を果たします。また、Google検索結果にパンくずリストが表示されることがあり、ユーザーが目的のページに直接アクセスしやすくなる利点があります。

以下は、Microdataを用いてパンくずリストを実装する例です。

<div itemscope itemtype=”https://schema.org/BreadcrumbList”>
 <div itemprop=”itemListElement” itemscope itemtype=”https://schema.org/ListItem”>
  <a itemprop=”item” href=”ホームページURL”>
   <span itemprop=”name”>ホーム</span>
  </a>
  <meta itemprop=”position” content=”1″ />
 </div>
 <div itemprop=”itemListElement” itemscope itemtype=”https://schema.org/ListItem”>
  <a itemprop=”item” href=”カテゴリーURL”>
   <span itemprop=”name”>カテゴリー名</span>
  </a>
  <meta itemprop=”position” content=”2″ />
 </div>
</div>

itemtype=”https://schema.org/BreadcrumbListがパンくずリストの全体構造を示し、各リスト要素にはitemprop=”itemListElement”を使って階層を設定します。これにより、Googleの検索結果に視覚的に階層構造が反映され、ユーザーにとっても便利な表示が可能になります。

Microdataの代替としてのJSON-LD

JSON-LD(JavaScript Object Notation for Linked Data)は、Microdataの代替として推奨される構造化データ形式であり、Googleが推奨しています。JSON-LDの特徴は、HTMLタグに直接埋め込むのではなく、<script type=”application/ld+json”>タグ内でデータを宣言する形式です。この方法により、HTMLコードの可読性が高まり、構造化データの編集も容易になります。

たとえば、製品情報をJSON-LDで記述する場合は以下のようになります。

<script type=”application/ld+json”>
 {
  ”@context”: “https://schema.org”,
  ”@type”: “Product”,
  ”name”: “商品名”,
  ”price”: “価格”
 }
</script>

JSON-LDを利用すると、ページ内のHTML構造に影響を与えることなく構造化データを記述できるため、サイトのメンテナンスがしやすくなります。また、SEOの観点からもGoogleが推奨している形式であるため、JSON-LDを使用することで検索エンジンがデータを適切に認識しやすくなります。

Microdataの利用が減少している理由

Microdataはその直接的なHTML組み込みという特徴から、一見便利に思われるかもしれません。しかし、HTMLコードが煩雑になりやすいというデメリットがあり、Webページの保守性が下がる傾向があります。また、構造化データを更新する際、HTMLコードに直接変更を加える必要があるため、エラーが生じやすくなります。

これらの理由から、Microdataの利用は減少傾向にあり、よりシンプルで保守性に優れたJSON-LDが主流になっています。

SEOへの影響とMicrodataの活用

Microdataを活用すると、検索エンジンがページ内容を詳細に理解しやすくなります。特に、リッチスニペット(Rich Snippets)として検索結果に表示されることで、クリック率の向上が期待されます。商品情報やレビュー、イベント情報など、構造化データを充実させることで、検索ユーザーに対して視覚的な情報を提供することができます。

ただし、GoogleではJSON-LDを推奨しており、今後のSEO対策としてはMicrodataよりもJSON-LDの採用が求められる可能性があります。サイトの見た目やパフォーマンスに影響を与えずに構造化データを追加できるJSON-LDは、今後さらに広く普及していくでしょう。

Microdataの実装チェック方法

Microdataが正しく実装されているかを確認するには、Googleの「構造化データテストツール」や「リッチリザルトテスト」を利用すると便利です。これらのツールは、ページ内のMicrodataやJSON-LDの実装状況を解析し、エラーや改善点を指摘してくれるため、効率的なSEO対策を支援してくれます。

さらに、パンくずリストなどのBreadcrumbListが意図したとおりに表示されているかも確認できるため、検索結果に適切に反映されるような設定が可能です。これにより、ユーザーがサイト内を簡単にナビゲートできるようになります。

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